雲取山Ⅰ【百名山】日帰り登山は可能か?
一般的に日帰り山行は適さないといわれる雲取山2,017Mを日帰りでトライしてみました。 (^_^)v
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![[カメラ]](https://blog.seesaa.jp/images_e/68.gif)
どのガイドブックにも、雲取山は健脚向き、一泊二日のコースと書いてある。
山歩きを再開しまだ半年、初心者(初級)のレベルと考えた方がいい。 年齢的にも私の脚力では、日帰りは無理とあきらめていた。
なんといっても雲取山は東京都の最高峰、2,017Mの百名山。
しかも、ネットには日帰り登山をした方々の数多くの記事もあるが、
健脚でベテランの方、若い方、トレイルランナーも多いようである。
登山口に戻った時は息絶え絶えとか、着いた時は真っ暗で最終バスに乗れなかったとか、
膝を痛めて引きずって下りたなんて、悲惨な記事もある。
こんなに時間が掛かるなんて思っていなかった、5回目の挑戦でやっと登れた、
雲取山をなめていた、といったコメントもあった。
地図を眺めてみても、どの登山口からも距離がある奥深い山である。
でも、トライしてみようか?
日帰りは無理とあきらめていたが・・・
ガイドブック、地図で歩行時間を調べた。
一部の山行本では三条の湯経由が唯一の日帰り可能コースと書いてある。
ところが、三条の湯まで入る後山林道は閉鎖がずっと続いている。
日原からも富田新道までの林道歩きが1時間半+4時間もある。
もっともポピュラーな鴨沢から 上り4時間強5時間弱、下り3時間弱3時間半 往復約7時間弱8時間半→標準コースタイム (注:ヤマケイのコースタイムは往復9:45、地図ガイドブックによりバラつきあります。)
やはりこのルートしかない。 これが最短ルートのようである。
更にしらべてみると、小袖乗越まで車で入れることがわかった。
小袖乗越登山口~のコースが最短!
この場合、往復約50分ショートカットでき、コースタイムは6時間7時間半~8時間弱となる。
昨年、近くの百名山・両神山を日帰りで登った歩行時間とほぼ同じ、標高差も大差ない。
しかも両神山は岩場、鎖場、急坂もあった。 日照時間も短かった。
雪があまりなければ、条件は変わらない。
地図をコピーし、予定のコースタイムを書き込みシュミレーションしてみた。
小袖乗越6時半、山頂10時40分、下山開始は11時半、乗越15時。
天気が悪ければ中止。調子が悪ければ、七つ石山まで、或いは小屋泊まりもやむ得ずと覚悟。
★ ポイントは
①車で小袖乗越まで入る。 特に小袖乗越まで車で入ると約1時間短縮。 この1時間差は大きい。
②早朝に出発:できれば7時前に登山口を出発。
③山頂への最短コースをとる、七つ石山は通らない、雲取山荘へは下りない。
*上りは出来るだけ体力を消耗しすぎないこと。
更にネットのヤマレコで調べ、石尾根の雪はほとんどないことがわかった。
七つ石の巻き道が崩壊し小屋経由のルートをとることにした。
地図上のコースを繰り返し眺め、傾斜度も含め、全体のコースを把握した。
水場は奥多摩避難小屋より先はないのでペットボトル 500CCX3本持参。ペットボトルを入手するなら七ツ石小屋しかない。(後記:奥多摩避難小屋の水場は、尾根から下ったところなのでお奨めしません。また、水場は季節や天候により枯れることがありますので注意。季節・天候により持参する水量を決めること。)
念の為軽アイゼンとダウンは持参し、携行品はいつもどおり手抜きなしでパッキング。
バテたり、予定が大幅に遅れたら途中で引き返す。復路の時間を逆算、主要地点での撤退時間を決めておくこと。
山頂からの下山デッドラインを12時と設定。
周辺の天気予報は晴れ、時々曇り。気温は低め。天候が急変しなければ、無理のない実行可能なプランであると確信し実行。
で、その結果は?
【jetstream777の山行記録】
4月3日 自宅を04:15発、鴨沢経由小袖乗越着06:00
駐車場は登山口直下のスペース(3台分)に止めることが出来た。
(少し手前に、大きな駐車スペースあり問題なさそう。 但し駐車スペース以外は交通の妨げになるので止めましょう。)
登山口の気温は3℃程度(車載の温度計)、高度計を750Mに合わせる。
上りはじめた時から曇り、堂所を過ぎるまでは見通しもきかず、
七つ石山の巻き道までは少し雲が切れたが風が出てきた、結構寒い。
七つ石小屋までの急坂が一番キツイ。 何とかここを切り抜けると、ブナ坂へ。
*後記: 上りは七つ石小屋下から左の巻道(小屋を通らない)を進んだ方が楽です。(私の個人的感想) 但し:登山道の状況はヤマレコ等で確認されることお奨めします。また、最後に追記してある最新記事参照ください。
▼ブナ坂の上り(右上に救護用ヘリポート)
雲取山はガスッて見えず。 でもブナ坂~石尾根の歩きは快適。
登山道には霜柱が浮き上がっている。急坂も少ない。
(多分ブナ坂まで予定通りの時間で歩ければ、頂上までは何とかいけると思いました。)
後記: 小雲取山まで小さなピークが2つありますが、上りは巻道を進んだ方が楽です。
頂上手前では、学生さん風のトレイルランナー2名が既に日帰り下山。頂上はガスッている。
気温は数度か? 水たまりが凍っている。
やっと登頂!
<上り> 休憩含め3時間45分(標準タイムは乗越より4時間10分)
小袖乗越 0615 水場 0705 堂所 0725 七つ石小屋 0815
ブナ坂 0840 雲取奥多摩小屋 0920 小雲取山 0940 雲取山 1000
▼雲取山山頂(写真は埼玉県の標識、東京都の標識はお粗末?)
<頂上・避難小屋で> 1000 ~ 1150(なぜ1時間半以上も?)
予定時間より早く頂上に着いたが、雲で見通しがきかないため雲取山荘まで行こうか思い、山荘へ続く北面に脚を。 ところがガチガチのアイスバーン。かなり硬そうで急坂。下るのも、戻るのも厄介、やーめよと即断。(アイゼンは携行したが)
避難小屋のベンチで食事をしながら、雲が切れるのを待ちました。(正解でした)
その甲斐あってか、すっきりとは晴れませんでしたが、11時過ぎには雲が切れて奥秩父の山がすこし見えました。(上の写真) 避難小屋からブナ坂方面は樹々に氷滴がつき、幻想的な風景(最初の写真)。
残念ながら、富士山、南アルプス方面は見えず。 休んでいる間にも人が増えてきた。
やはり人気のある山。 今の時間帯に登頂する人はほとんどが日帰りの様。
(おや?まわりを見ると、私より年配の方もかなりいらっしゃるよう。皆さん元気!)
▼雲取から七つ石山をみる
下りは、急がずに、とにかく駆け下りない、急坂はゆっくり~と、
緩やかな上りを登るような気持ちと脚づかいで下りました
そのせいか、膝もガタガタせず疲労感も少ない。 まだ、マージンはある。
七つ石山も登れたかもしれないと思ったが、欲をかかないことと自戒
<下り> 休憩含め2時間50分(標準タイムは乗越まで3時間10分)
雲取山 1150 小雲取山 1215 雲取奥多摩小屋 12:25 ブナ坂 1240
七つ石山小屋 1310 堂所 1335 水場 1400 小袖乗越 1440
<合計> 6時間35分(休憩含む歩行時間) 頂上休憩1時間50分
休憩時間を考えると、結果としてほぼ、標準コースタイムどおりで無理なく歩けた。
非力な脚力の私でも、若干のマージンをもって日帰りできたのは、
小袖乗越までの車での乗り入れと早朝出発が大きい。
(遅くとも、7時迄に出発しなければ日帰りの場合、余裕がなくなります。)
また、気候、季節、体調等の状況により変わってくる。
目算が狂うと、厳しくなると自戒
天気はイマイチでしたが、のぼり甲斐のある山歩きでした。
夏は暑くなるので、こんなに快適には登れないでしょう。
春か秋~初冬であれば、気持ちよく登れると思いました。秋にもう一度、登ってみたい!
▼小袖乗越の駐車スペース(私のPは2台目)
▼小袖乗越登山口(駐車スペースの横)
下の広い駐車場は 2回目の写真参照ください。
* 後記: 登山口横のスペースは崖下なので、お奨めできません。コーナーにある下の広い駐車場をお奨めします。http://jetstream777.blog.so-net.ne.jp/2010-06-26
次の記事へ続きます:https://jetstream777.seesaa.net/article/2010-04-12
後記: これ以降も登り続けています。 情報のアップデートもあります。 お時間あればご覧ください:
なお、これらの情報は都度、状況が変化します。 特に登山道のルート・状況は各自で確認をお願いいたします。 また、雲取山は2千Mを超える山です。 天候の変化、装備には十分な備えをお願いいたします。
この記事へのコメント
家人に車で鳴沢まで送ってもらい、途中タイムは忘れましたが休憩は立休憩のみ
雲取から秩父へ降りました。7時スタートして、4時のバスに乗れました
疲れましたが、楽しかった。
一人で鳴沢からピストンしたいのですが、行きそびれています。もう無理かなあ?
待ったかいがあり嬉しくなりますね!
やはり、登山の時は晴れて欲しいですね。
日帰りの雲取山の登山、お疲れさまです。
標高が2千Mで、山深い奥に位置しているから、冷え込むんでしょう。
時間と天気が安定した時には、山荘どまりも良さそうですね。
団体で新宿が7時頃ですから、当然一泊でしたが(^^v
そういった視点でコメントしていただくのは、見透かされた感じで気恥ずかしいです。 実は、投稿後、自分でも読み返してみたら笑っちゃいました。 若いころ上司に、孫子の兵法を100回読め、マキャベリを勉強しろなんていわれました。 さすがに100回は読みませんでしたが、数十回読み返しました。 (^_^)v
雲取山は初めてですが、何度いってもいいと思いました。自宅から登山口まで、車で2時間でいけますので、天気がよければ行きたいですね。
素敵ですよね
健脚ですよね・・・
針葉樹の氷結はいい感じです
また行きたい山
そんな山がたくさんあると楽しみですね
写真はへたですが、景色に助けられています。樹氷でもないし、霧氷でもない、針葉樹の葉先に水が氷結しこのような景観。 このような景観に出くわし、本当にラッキーです。 山に感謝!!!
機会あったら、是非! 私も当分手が届かないと思っていましたが・・
距離はありますが、急坂は多くありません。 じっくりと歩く山ですね。
MR.LONELYの曲に合わせて、うまくナレーションが出来るといいのですが・・(^_^)v 下界ではスタッドレスはいりませんが、山へ行くときはいりますね。 今冬スタッドレスでなくて失敗!!!
コメントありがとうございます。 気温は低めでしたが、風がおもったより穏やかで頂上で晴れるのを待ちました。
「山」って歩き甲斐があると思います。いいですよね、山って。
機会があれば、関西の山にも行ってみたいですね。 滋賀、京都の山、六甲ものんびりと楽しめそうですね。
読み応えのある登山記、参考にさせていただきま〜す。
実は、都民でありながら雲取りは、まだ未踏の世界なんですよ〜(笑)
(^○^)
そちらでもスタットレスが必要な程雪が降るんですか?
nice! と コメントありがとうございます。
とても寒そうですが青空がでて素晴らしい景色を
楽しめてよかったですね!
関西では中々難しい・・アイゼンの要る山、今冬は行けなかった・・
ありがとうございます。 七つ石の巻き道は狭いところありますね。 凍っているところは要注意ですね。 今の時期はすっきりした視界はなかなか期待できないと思っていますが、少しでも晴れてくれてよかったです。 いつも頂上では1時間くらいはのんびりと過ごすようにしています。 (^_^)v
ありがとうございます。 車で小袖乗越までいかれれば随分違いますよ! (^_^)v ダメだったら、小屋泊まりの手もあり。
頂上でお会いした私とほぼ同年輩?の女性の方も日帰りのようでした。
コメントありがとう! 大変充実感のある山歩きでした。 私も甲武信ガ岳(は毛木平からの日帰り往復)を考えてました。 選ぶ山が似てますね。(^_^)v 5月になれば、車でも毛木平へ入れそうです。 標高があるので2KM以上の北面の雪とアイスバーンのレベルが気になりますね。 (^_^)v 情報交換よろしくお願いします。
大兄に参考なんて言って頂くと、大変おこがましく・・ ありがとうございます。 山子路爺さんだったら、一番最初の写真なんか、きっとモノクロで素晴らしい画像に収められるのではないしょうか?
堂所~七つ石の坂はきますね!真夏だったら乗り切れない?
巻き道で楽に行きたかったのですが、崩落。小屋横を通らざるを得ませんでした。(登りには掲示なし、WEB情報なければ更に遠回りになるはめになったでしょう。)頂上北斜面、すごいガチガチのアイスバーンでした。軽アイゼンでは無理かも。。 景色をみて一眼をもってくるべきだった・・・と!
数年前迄は三条の湯近くまで車で入れたそうです。後山林道を整備してくれればもっと身近になるんですが・・ 林道は山梨県にあるのですが、管轄は東京都水道局?らしいですね。
hawaiianさん、
パワーのある高校生でしたね! (^_^)v
このような霧氷?がパノラマのようにみたのは初めてです。
もっと幻想的な写真もあります。そのうち機会あればUPします。
素晴らしいです!
雲取山日帰りトライは… まだまだ自信がないですぅ。
でもいつか行ってみたいです!
来月くらいに日帰りで甲武信を登ろうと考えているのですが、雲取の日帰りより楽ですね。
私の知合い(60歳くらい)で、去年、川口から日帰りで北アルプスの蝶ヶ岳に行った人がいるんですよ。私もチャレンジしたいけど・・・・・・・・躊躇しています。
Niceでした!
日帰り山行の参考にいたします。
七ツ石〜ブナ坂の巻き道崩落したんですか〜@@
堂所からの登りはジワジワきますよね・・・
山頂から小屋は毎年アイスバーンになります。
しかしキレイな樹氷?を見れて最高でしたね。
一枚目の写真迫力があります!
樹木についた氷がきれいですね!
さすがにあまり聞かないですね・・
素晴らしい風景ですよね・・