夢のトレッキング、ラックブランへ Ⅰ
夢に描いていたラックブランへのトレッキング、今回の山旅のハイライトのひとつです。ちょっと長い記事となりますので今回はフレジュールまでの行程と写真、アップします。
* * * * * * * * * * 7月13日土曜日

Lac Blanc ラックブランへはシャモニーから東へ約4KM、レ・プラという街よりロープウェイでフレジュールまで上がり、そこから徒歩でラックブランまで登る。或いはフレジュールからランデックスへチェアリフトで上がり、そこからエギュイルージュ(赤い針峰群)の直下の麓をラックブランへ向かうルートです。フレジュールからラックブランの往復歩行時間は約3~4時間くらい?なのでレ・プラからラックブランまでの往復は昼食・休憩を含めて6時間みておけば可能。ベストトレッキングコースのひとつで、愛好家なら一度は歩いてみたいコースです。
ところが今年2019年はフレジュールまでのロープウェイが運休。ネットで今までの山行記事を検索してもフレジュールまで徒歩で登るという記事はほとんどありません。どれだけの時間がかかるか?ということですが、おそらく3時間くらいはプラスして見ておく必要あり。ということは往復9時間(昼食+休憩時間を含めて)。フレジュールまでのロープウェイ運休で今年のラックブランへの日帰りは一挙にハードルが高くなってしまった。
海外トレッキングツアー会社の一般的な歩行時間は4~6時間、長くても7時間なので、ツアーに組み込めないのは頷ける。東の街アジャンティエールの先の峠から往復6時間と云われるがやはり7~8時間、+シャモニーとの間の移動時間が1時間はかかるし、始発バスでも登山開始は9時半になるのでタクシーかレンタカーで行くことになる。
日本で調べた限りでは、今年はラックブランへの日帰りは難しそう。ついてない!と思い もう一年先送りをしようかとさえ考えましたが、先送りしても先はわからず(笑)。
前々日にシャモニー観光局で日本人スタッフの方より、「7月13日よりフレジュール~ランデックスのリフトが運行開始される。プランプラ~フレジュールまでは歩き、リフトでランデックスまで上がってラックブランまでいくルート」を提案されました。片道で3時間半~くらいで、アップダウンはあるがほぼ水平道とのこと。レ・プラからラックブランまで標高差1,300Mを一途に登り続けるより楽です。帰りはレ・プラまで下るか、アルジャンティエール方面へ下る。
ということで、以上のルートでチャレンジしてみました。
RW・リフトを除いたラックブランまでの往路歩行距離は約9KM、復路で約11KM 。往復20KMと長い道程である。
ホテルは8時前に出発し、プランプラへのゴンドラ運航開始に合わせ8:20に乗車。
前日に登ったブレヴァン展望台への中間駅がプランプラです。
前日下見で確認をしておいた道標、ここからフレジュールへ向かいます。
アルペンローゼが一杯、花が多いですがこの日の道程は長いので寄り道はできません。
風景はいいんですが、最初は林道歩き。英国人らしい綺麗なQueen's Englishを話される同年代と思われるご婦人が我々とほぼ同じような脚どり、ラックブランへは今回が2回目とのことです。
赤い針峰群の麓をずっと東に向かいます。出だしから眺めは壮観です。
コルヌを過ぎたら途中で登山道に入らなければならないところを、行き過ぎて二百Mほど引き返し。このまま真っ直ぐ行ってしまうところですが、連れ合いが戻ったほうがいいと・・その通りでした(笑) GPSで居場所を確認して戻りました。
山道に入ります。
このコースも花でいっぱい。帰りに撮ろうということで、流し撮り。①
急登はほとんどなく水平道ですが、こんな崖っぷちのトラバースもあります。
シャルラノン、フレジュールまでのほぼ中間点です。プランプラから約50分かかりました、ここからフレジュールまで1時間の標。シャルラノンからGrand Balcon Sudというフレジュールまでトラバースしていく登山道に入ります。
雲が切れてシャモニーの谷を挟んだモンブラン側が見えてきました。
右からモンブラン山群、エギューデュミディから東に連なる針峰群。前々日はあの麓を歩きました。
② ・・・・
ドリューとヴェルト針峰群。天気はまあまあ、雲がありますがどうか晴れてくれますように・・・ 氷河が直下なのか尖峰ドリューにはいつも雲がかかっています。
③ ・・・・
モンブランとエギューデュミディをズームアップ。
岩場やガレたところもあり変化に富んでます。谷筋(沢筋)では右に巻き込むように、尾根筋は左へと交互に繰り返します。
急斜面には木製の階段と鋼鉄の手すりがあり整備されています。
樹間からはモンブランと針峰群の眺め、爽快感あふれるトレッキングロード。僭越ながら自分で勝手に絶景というのは憚りますが・・・・・やっぱりこれが絶景なんでしょう。
④ ・・・・ 沿道には高山植物が咲き乱れていますが先を急ぎます。
10:20 フレジュールに到着。ここまでの約5.7KM、標準コースタイムどおり1:30でした。
フレジュールまでのロープウェイが例年通り運航されていればずっと楽になりますが、プランプラ~フレジュールまでのトラバース Grand Balcon Sud(壮大な南面のバルコニー)はその名の通り風景も素晴らしいです。図らずもこのコースを歩くことが出来たのはとても幸運でした。数カ所気をつかなければなりませんが、初心者でも歩ける短時間のハイキングルートです。
誤算はありましたがここまでの行程はほぼ予定通りなので、フレジュールからはチェアリフトでアンデックスに上がります。
・・・次回へ
この記事へのコメント
tochimochi さん、 今回初日に歩いた道は Grand Balcon Nord 壮大な北面を向いたバルコニーですので、この日でシャモニーの谷を挟んで両方向からの眺めを楽しめました。 花は全部の記事を書き終えてから、もう一度調べて別掲したいと思ってます。
テリー さん、20KMは長いです。ほぼ雲取山往復に匹敵しますが、登りはすくなくなんとか乗り切れました。日程ありきではない自由な旅だったのがよかったです。翌日は移動日でしたが疲れも持ち越さずいけました。
nousagi さん、先を急がなければならないんですが、ゆっくりしてしまいました。(笑) こんなところは急がないことですね。
OJJ さん、日本にも戸隠や妙義にギザギザの山がありますね。見るにはいいですがクライマーの世界なのでやめときます。(笑)
JUNKO さん、絵にかいたようなアルプスの景色と花、日本に戻って思い返せば夢のようです。また行ってみたい!
g_g さん、もっと花の知識があればいいんですが・・・見るだけでも楽しいもんです。!(^^)! 予定外が予定ハズレでなくてよかったです。
のら人 さん、”来年以降は動くかわからない”のは私の脚と体です。(笑)RWは来年改修されて動きますが・・・・・
koh925 さん、私もなんとか自分の脚でこれからも登りたいですが、文明の利器に頼ることが多くなりそうです。
RW運休のおかげでGrand Balcon Sudを歩くことができたのも、逆に幸運だったのでしょう。
きれいな花がいっぱいですが名前を知りたくなりますね
花も凄い。
ゆっくりしたい~
あ、先を急ぐんですよね。(^^;)
日本のお山群とは全くちがう光景に、ただただ息を呑むばかりです。
が見られ羨ましいほどです。
お花が咲き乱れ、所々で素晴らしい景色を眺められてよかったですね。
山はいいですね、心がはやりますが加齢では致し方ありません
確かに来年以降は動くか分からないですしね。^^
ロープウェイの運休は残念でしたが、こう言うトレッキングが出来て良かったのかも^^
スイスを歩いた時の景色がよみがえりました。