チューリッヒ滞在記 Ⅱ
7月17日、翌日は日本への出発日なので、この日が行動できる最後の日となりました。
チューリッヒの郊外に出かけることも考えましたが、のんびりとチューリッヒの街を散策することにしました。
上はチューリッヒのアルトスタット(旧市街)とゼーフェルト地区の地図です。我々が歩いたルートが赤のトラックです。地図の右上のアイコンをクリックしOpenStreetMapを選択して戴くと見やすいと思います。また左上の+ーで拡大縮小が可能、クリックして地図の移動も出来ます。
アパートからチューリッヒ湖沿いに公園を歩き、リマト川を挟んだアルトスタット(旧市街)を東側から中央駅へ、西側のリンデンホフの丘からミュンスターホーフを巡ることにしました。
湖岸の公園、日曜日午前ですが人出が多いです。
湖岸通りから一歩入ったゼーフェルトの住宅街は閑静です。
青空のチューリッヒ湖、この日も快晴の行楽日和でした。湖岸の公園沿を北上します。
ラ レゼルヴ エデンオ ラック チューリッヒ La Reserve Eden au Lac Zurich という★★★★★の高級ホテル。フィリップ スタルクという有名な建築家による歴史指定建造物で、ワールドクラスの富豪や著名人の滞在先のようです。
近くには、チューリッヒオペラハウス。
湖畔公園に咲くブルーサルビア?
ゼフセレウテン広場 Sechselautenplatz。路面電車が各方面に行き交い、近くにはSバーン・シュターデルホーフ駅があり、チューリッヒ南東近郊へのサブターミナルでもあります。
リマト川河口に架るカイブリュック橋 Quaibrueck。フラウミュンスター聖堂とセントピーター教会の時計台(鐘楼)が見えます。
カイブリュックから東へ少し坂道を上る道先に目立つ鐘楼のある建物はプライベートバンク。近くで見ると趣きのある建物。チューリッヒは金融都市でもあり、プライベートバンクと呼ばれる富裕層の投資・資産管理をする金融機関が多くあるようです。
リマト川右岸にある旧市街へ入ります。
トーアガッセ(通り)、古くて狭い通りですが、お店やレストランが並び、通りの先にはグロスミュンスター大聖堂の鐘楼が聳えています。
鋳造で造られた店の看板がとても個性的で、ひと昔前の世界を感じさせます。
横道にはこんなノスタルジーな通りがあります。
グロスミュンスター大聖堂、ロマネスク様式の建物です。16世紀にここで宗教改革者ツヴィングリが教えを説いたとされた教会。通りの間からはセントピーター教会の時計台(鐘楼)が見えます。
グロスミュンスターの北側の通りからはフラウミュンスターが望めます。
ツヴィングリプラッツ(広場)からのグロスミュンスター。
ミュンスターガッセ(通り)を歩きます。
石で敷き詰めた舗道が続きます。
屋外のテラス席もある素敵な店も多い、通りの人出がない時ならこんなところで食べてみてもいいですね。
狭い路地ですが、プチホテルも多く、アルトスタットはチューリッヒ市内観光のメイン。
スイス、イタリアン、フレンチと様々なレストランがあります。夕方は混雑しそうですね。
縦横に延びる路地もあり、それぞれの場所ごとに趣きが感じられます。街歩きが好きな方なら時間は尽きないでしょう。
ヒルシェンプラッツ(広場)の脇道ローゼンガッセからリマト川に下るとリンデンホフの丘に出ますが、
市内が見渡せるチューリッヒ大学のある高台に向かいました。
チューリッヒ大学、アカデミックさと重厚な建物ですね。この奥には各部のキャンパスがあります。チューリッヒ大学は日本で云うならば、東京大学のようなランクの大学と思いましたが、スイスではNO.2でした。それでもチューリッヒ大学の経済学部はドイツ語圏で最高の評価を受けているし、12名のノーベル賞受賞者、スイス連邦大統領を24名輩出する最高学府です。
その東側に在るのはチューリッヒ大学と思い込んでいましたが別の大学でした。ここも格式のある立派な建物ですが、ETH Zurich チューリッヒ工科大学でした。(この項訂正します)
ここがスイスでNO.1ランキングの大学です。チューリッヒ工科大学の卒業生にはレントゲンやアインシュタインが含まれ、ノーベル賞受賞者が21名も輩出しているのは驚きです。世界の大学ランキングでも9位と高い評価になっています。Wikipediaより抜粋した情報ですが、日本人の受賞者は29人ですが、スイスの人口は日本の7%程度です。小国ですがスイスの底力を感じます。
大学前のキュンシュトラーガッセからの街のながめ。高層ビルもそれほどなく、教会や伝統的な建物がスポイルされていないのもいいですね。
細い路地をヒルシェン広場へ戻り、リマト川沿いに出ます。
ミューレステックという小橋からのリマト川。水の色がディープ、山からの冷水ですが川べりや湖畔には水浴場で泳ぎを楽しんでいる方も見かけます。
チューリッヒ中央駅構内に寄ってみました。この時(7月)は駅が改修中、表側は足場とシートが掛けられていました。
日曜日のお昼時ですが、往来が多いです。一日に2千本以上の列車が出入りする多忙な駅、プラットホームは18番まであり、中欧の主要駅のひとつ。
最期に訪れたのは多分16~17年くらい前です。前日途中下車した時に通った、地下駅構内はずいぶん変わったなという印象をもちましたが、地上階の中央駅構内はそれほど変わらないイメージでなんとなくホッとしました。
とてもとても、懐かしい気分が込み上げてきました。
現役時代はドイツ赴任時も含め各国への出張が多く、スイスはよく訪れた国のひとつでした。チューリッヒ空港に降り立ち、空港駅からチューリッヒ中央駅へ。鉄道(SBB)でスイス各地へ赴く際にはこのチューリッヒ中央駅がハブとなりました。何十回も行き来した駅、いろんな想い出が甦ります。今となっては本当に懐かしい駅です。バーゼル、ベルンや数々の地方都市も訪れました。ビジネスの合間、車窓から眺めるスイスの牧歌的な風景と山が癒しでした。
チューリッヒでの定宿は旧市街からは反対方向、中央駅からリマト川沿いを北に10分ほど歩いたところにあるホテル、現在はマリオット系になっています。上述のようにチューリッヒ中央駅は馴染みの駅でしたが、なぜかチューリッヒの街の中を歩いたことはほとんどありませんでした。仕事だから当然ですね。;(笑); 出かけるのは駅前周辺のレストランやラーメン屋くらいでした。もともと今回もチューリッヒは素通りする予定でしたが、図らずもこうしてチューリッヒ中央駅と旧市街を訪れることが出来たのは人生のめぐり合わせだったかもしれません。
次回の記事ーチューリッヒ滞在記がスイス旅行の最後となります。
この記事へのコメント
歌劇場管弦楽団やトーンハレの演奏は、レコードやCDでしか接することができませんが、いつか是非とも訪れてみたいと思いました。
公園、広場、通りでのんびりと往来する人々をみると、平和であることの大切さを感じます。スイスは中立国、戦争に巻き込まれないしたたかさ、見習うべきことも多いですね。
OJJさん、私のチューリッヒの旧市街がこんなに魅力的だとは思っていなかったですよ。中世にスリップしますね。仕事では空港と駅、ホテルと客先との往復ばかりです。リタイアしなければ、楽しめませんね。(笑)
いろは さん、今は言葉が通じなくともスマホや翻訳機が通訳してくれますよ。でも、自分で手配するのも面倒ですね。航空券、ホテル、移動手段だけ手配してくれるツアーがあればいいですね。自由気ままに過ごすことが出来ればと思います。中欧の建物や掲示物、置物にも趣きを感じさせますね。!(^^)!
ma2ma2 さん、帰国前日なので、のんびりと散策しました。街歩きだけで数日は楽しめそうです。
八犬伝 さん、中欧への旅行は6~7月が適期そ思います。また歴史を感じさせる旧市街のある街はいいですね。山だけでなく、見所は多いですよ。
tochimochi さん、市外へ出ると時間が読めないので市内散策を楽しむことにしました。人出は結構ありましたが、写真は人のいないタイミング、場所を選んでのでそう見えます。でも、はしゃいだ感じもなく穏やかな、日曜日という雰囲気でした。昔よく訪れたところは懐かしいですね。
kuwachan さん、日曜日はオフなんでのんびりしてますね。スイスは山だけでなく、史跡や教会、橋、城塞といった建造物、といった世界遺産があり、チューリッヒ、ジュネーブ、ベルンといった都市だけでなく地方都市、郊外も見所が多いと思います。
個人旅行で海外旅行ができるのが理想ですが、言葉も話せないですし、とても無理です^^
ご夫婦で自由に楽しめるのは最高ですね♪
海外に行くと看板に目が行きますね。とてもお洒落で素敵ですね。
Jetさんは仕事であってもこういう町を、地球を多くの土地へ歩かれたのですね~ 標高が相当高いのだ・・と思い込んでいましたが、井の中のカワズでした~ 感謝です!
ウクライナの惨状を思うと心が痛みます
人通りも少なく落ち着いて歩けて良かったですね。
坂を上がっていく路地が
とても良い雰囲気ですね。
建物を眺めながら、楽しめますね。
それに、階段、どこへ続くのか、気になります。
こんな坂道なら、ついつい、歩いて行きたくなります。