モーザルプ Moosalp
7月6日 フィスプから近場のモーザルプへ
この日の天気予報は曇り|雨でした。ヴァレー州だけでなく、ベルナーオーバーラント、ベルン・・とほぼスイス全土が同様の予報でした。Meteo Swiss というアプリを使っていますが、とても分かりやすく使いやすいです。
朝起きてアパートのベランダから見上げると晴れていました。
今までの滞在経験では一日中雨といった日はなく、雨が降っても数時間という場合が多いです。シオンやベルンの市街散策も浮かんできましたが、標高を上げれば雲がとれていることもありハイキングに出かけました。行先は近場のモーザルプ。上の写真の山向こう奥、オーバーヴァリスにあります。
駅前の自動券売機でモーザルプまでのバス往復切符を買います。@CHF32 X 1/2(ハーフプライスカード)X 2名分 = CHF32- 1/2カードを使うととてもお得、スイス旅行には欠かせません。
バスターミナルで乗車して約1時間で終着のバス停、モーザルプに着きます。
モーザルプの標高は2,044M。こんな標高の高いところまで公共交通機関で運んでくれるのがスイスの素晴らしいところです。スイスにはこのようなところが至るところにあり、ハイカー天国です。山岳観光への概念が日本と大きく異なっているのを感じます。
ハイキングコースはいくつもありますが、私たちが歩くコースはNO.19、モーザルプ パノラマ道と呼ばれる周回コースです。標示コースタイムは2時間余ですが、3時間弱くらいとみておきます。アップダウンは数百メートルと楽々歩きハイキングコースです。下の方の赤い標識は谷の下へ下っていくマウンテンバイクコース、バイクもここでレンタルできる様です。スイスでは下った指定の場所に返却でき、貸出場所に戻す必要がないので便利です。
バス停近くにはレストランが2軒あり。後景の山はマルシェ2,876M、残雪が多いです。
バス停Moosalpから反時計回りに周回をスタート。前日の岩稜とはことなり牧草と林間のコースです。左奥の山はマルシェより100M 高いアウグストボードホルンAugustbordhorn2,972M。往復約12KM コースタイムが約5.5時間ですが、日本のコースタイムに置き換えると約7時間は見ておいた方がいいでしょう。
コース沿いはアルペンローゼが至るところに群生しています。
最初の分岐でボニガーゼーに向かいます。NO.19
牧草地帯が続きます。スタンドという丘に向かいます。
アルプスの花々がずっとコース沿道に咲いています。
途中の樹間からは雲間にうっすらとミシャベルアルプス北端の山群が見えます。山麓はグレヘンの集落。
まだつぼみのようです。花の名前、あとで調べてみます。
こんな風景が続く、気持ちよいコースです。花咲く草原地帯越しに白銀のアルプスの山々を見ながらのハイクはスイスならではの楽しみ。もう少し天気が良ければ、絶景です。
アルペンクローバー
スタンドから下るとボニガーゼー。湖というより湿原っぽい感じです。
ボニガーゼーの標識 NO.19を左へ。とても分かりやすいです。
ボニガーゼーから北に向かいます。林間にローヌ谷向こうに残雪の高峰が見えました。
ハイキングコースNO.19は森の中を進みます。ハイマツのような低樹も多いです。
ブライトマットゼーの左岸を周回し東へ向かいます。
樹林帯がつづくハイキングコース
ブライトマットという開けた展望地に出ました。フィスパー谷向こうの山は3か前に訪れたフィスパーターネンと思われます。
ハイキングコース19番は左。フィスプまでのコースタイムは3時間10分となっています、私たちが歩いたらたぶん4時間はかかるでしょう。
コースは北から西へ、ローヌ谷向こうの山が見えてきました。
樹間からクローズアップ、レーチェンタルにある山のようです。ヘリコプターが写っています。
また分岐、NO.19 ブルヒェナーアルプ方向へ。
黄色い花がいっぱい。
花開けばミヤマキンポウゲでは・・とイメージしますが、ちょっと違う種のようです。画像検索して見るとトロール(トロリウス)という花名です。
車道が並行する地点にレストランあり。ちょうどお昼ごろ、空模様も怪しくなりましたので、ここでランチをとることにしました。やはり雨が降ってきました。ここにもレンタルバイクが置いてありました。
ミックスサラダにスープ、手造りのオリジナルソーセージ(ブレッド付き)とフランスパンで挟んだホットドックをそれぞれ注文しました。おいしかったです。
生憎のお天気、晴れていれば、こんな絶景が待ってます。(レストランのホームページから借用、以下2枚も)
ここからは、このように3千メートル峰が眺められます。ツェルマットやグリンデルワルトだけでなく、このようなアルプス風景が楽しめるところはスイスに多くあります。尖った主峰はビーチホルン、4千メートルに近い高峰です。
デザートは特製のビーチホルンにしました。
雨が上がらなければ、帰りはパノラマレストラン前からバスに乗車するつもりでしたが、雨が上がりました。
始点のモーザルプバス停まで歩いて戻ることにしました。
モーズアルプバス停の戻りました。ほとんど知られていないところですが、気軽に歩けるハイキングコースで、草原、森林、湖そして取り巻くヴァリスの山々の展望が楽しめます。
再び雨が降ってきたのでバスが出るまでレストラン横の軒下で待機、フィスプ行バスは時刻表通り出発。
山の中腹に下るほどガスっていました。
ビュルヘンという集落を通過、5年前(2019年)ここのシャレーに3泊しました。この時はレンタカーで移動。フィスプまでのバスしかないので、ここはクルマが要ります。とても閑静でシャレーからも谷向こうにビーチホルンをはじめとするレーチェンタルの山々が望めました。シャレーでの滞在は、部屋も広く、キッチンがあるし、ランドリー設備もあり連泊にはベターです。自然に囲まれ、自由でプライベートな空間で過ごせた体験は楽しいものでした。以来、バケーションレンタルがメインになったという訳です。
フィスパー谷の丘陵にはワイン畑が広がっています。フィスプの街はもう直ぐです。
フィスプ駅前に着いたらほぼ雨は上がっていました。翌々日にフィスプからシャモニーへ移動、翌日はフィスプ滞在で最後の日ですが、午前は天気が良くない予報です。アレッチ氷河が西側から見れるべラルプに行く予定でしたが展望は期待できそうもない取り止め。フィスプ南の裏山沿いヴィスぺリVisperiという小川が流れる散策路にでかけます。お気楽ハイクと思ったらとんでもない、スリル満点でした。(次回記事へ)
この記事へのコメント
台風だって迷走しますね。厄介で気象予報士泣かせ!
tochimochi さん、 すっきりとした天気ではなかったですが、いろんなエッセンスが詰まったハイクができて良かったです。 山麓から自分の脚で登って稜線に立つ喜びは何物にも代えがたい価値があると思います。片や、バスで2千Mまで運んでくれるのはシニアにはありがたいです。日本とは大きなインフラの違いを感じます。自然災害(地震台風等)の多い日本では、残念ですがスイスのような方向を目指す環境と財力はないように感じます。
いろは さん、 仰る通りですs。山登りしなくとも散策が楽しめるし、花々が迎えてくれます。
そして素晴らしい風景に癒されます。また、さっと気軽に出かけられるし、日本のように混雑していません。こんなところがスイスにはいっぱいあります。住みたいくらいです・・
koh925 さん、 私もコロラド、カナディアンロッキーへ行きましたが、スイスアルプスは程々の広さで交通機関もインフラも整備されて安心して旅行ができますので、リピーターとなります。ニュージーランドも一度計画しましたが、個人旅行では移動が大変と気づかされ断念しました。
imarin さん、 ビーチホルン、美味しかったですよ。たまの外食なのか、おいしく感じました。
レンタルバイクは、場所によっては電動もあるかもしれないですね、下りのみなら電動なしでもいいですね。また麓で乗り捨て(回収)してくれるのはとても便利です。
kuwachan さん、 レストランに入ったらほどなくして雨が降ってきました。食事を終えたころには雨も上がっていいタイミングでした。デザートのビーチホルンは地場の新鮮なミルクでつくられておいしかったです。
ファルコ84 さん、 旅とは日常からの脱却と云われますが、その通りと実感します。
この齢になって今更と思うこともありますが、やってみて出来ることもあります。欧米ではシニアの履行客が多く、ほとんどが個人旅行です。
八犬伝 さん、 スイス旅行では1週間以上なら1/2カードはお得です。あとはリージョナルパスがあれば利用した方がいいと思います。まともに通常価格を払ったら高くつきます。
JUNKO さん、 拝見戴きありがとうございます。
斗夢 さん、 仰るとおりですね。日本の外来語は本来の意味から逸脱している場合があるので要注意ですね。bicycle バイクは本来自転車の意味で、欧米では自転車の意味として使われます。オートバイはモーターサイクルと呼ばれます。
テリー さん、 お天気はイマイチでしたが、いろんな花もみれフレッシュな山の空気を感じながらの楽々ハイクでした。
とても美味しそうです。
レンタルバイクで巡るのも楽しそうです。確か電動自転車と何かで見たような。
その後、ニュージーランドやカナダ、そしてアメリカ西海岸へも
ゆきましたが、雄大な景色が見たくて旅行先を選らんでいます
その中で、スイスが一番思い出に残っています
標高の高いところまで公共交通機関で運んでくれるのは好いですね。
高齢者でも行く事が出来ますものね^^
ハイキングが出来なくても、駅の近くを散歩するだけでも楽しめますね。
高山植物が咲く光景がとても素敵です♪
出発点の2044mまでバスで運んでくれるというのも素晴らしい、道標は所要時間や方向なども書いてあって親切ですね。
さすが観光立国です。
展望が望めなかったのは残念ですが、お天気も何とか持ってくれてよかったですね。
これがマウンテンバイクですね。
話をしていると、バイクという言葉が出てきて話が噛み合わないことがありました。
バイクは、例えば50ccバイクを考えますが、自転車のことだとわかり、よころ
変わればと自分の無知を恥じたことがありました^^
こんな山にもマウンテンバイクコースが整備されているのですね。
この様な行動が出来たら、いいのになあ!
願望です。